痩せるために朝ご飯を抜いたり、プロテインやサプリメントなどで置き換えたりして、ダイエットを行っていませんか?体重や体脂肪を減らしたい一心でやってしまうこの行動、実はかなりNGなことなんです。ズバリ、ダイエットに朝ご飯は必須です。朝ご飯は1日の活動のエネルギー源となり、朝起きて夜眠るまでのわたしたちの体の中を整えてくれる大切な役割を果たします。
今回は、なぜ痩せるために朝ご飯が必須なのか、朝ご飯にどんな栄養を摂れば痩せ体質に変わるのかを解説していきます。ポイントを押さえた朝食を取ることができれば、自然と体が整って、効率的で結果の出やすいダイエットも期待できますよ。
<目次>
2.朝ごはんを食べるメリット
メリット①代謝アップ
メリット②デトックス効果
メリット③痩せ体質を作る
3.朝ごはんを食べるデメリット
3-1. カロリーを意識してデメリット解消
4.痩せる朝ごはんのポイント
4-1. 痩せる朝ごはんのポイント①低糖質
4-2. 痩せる朝ごはんのポイント②高たんぱく
4-3. 痩せる朝ごはんのポイント③体を温める食材
5.おすすめ痩せる朝ごはんメニュー
5-1. 痩せる朝ごはんメニュー①和食編
5-2. 痩せる朝ごはんメニュー②洋食編
ダイエットで体重を減らしたい!と思ったら、朝ご飯は必ずとりましょう。もちろん、食べるメニューはバランスを考える必要がありますが、朝ご飯を抜くというのは、絶対に良い結果を生みません。逆に太りやすい体質へと変化してしまう可能性もあります。さらには、体調面でも精神面でもマイナスなことばかりです。
ここでは、朝ごはんを取るメリットとデメリットを詳しく解説していきます。
まず、朝ご飯食べるメリットは3つ挙げられます。
・代謝アップ
・デトックス効果
・痩せ体質を作る
詳しく見ていきましょう。
ダイエットを継続していくにあたって、痩せやすい体作りをしていく必要がありますが、その為に、代謝アップは欠かせません。体重を減らす為には消費カロリー>摂取カロリーをいうことを意識しないといけないので、運動で体を動かして消費カロリーを増やすことも大切です。
しかし、仕事や育児で忙しいとなかなかそういった時間が取れないこともあります。そんな時に味方につけたいのが「基礎代謝」です。基礎代謝とは、人間が生命活動を維持する上で行われるエネルギー活動のことです。この基礎代謝が高いと自然と消費されるエネルギーも増えます。
なぜ朝ご飯を食べると代謝がアップするのかというと、寝ている間に優位だった副交感神経が、起床と同時に交感神経に切り替わっていきます。朝ご飯を食べることで胃や腸も働き出すと、交感神経への切り替わりもスムーズと言われています。この交感神経のスイッチが切り替わると脳が活動モードになり代謝が上がっていくので、朝ご飯が必須なんです。
朝にバランスの良い朝ご飯をとることが習慣付けば、腸が刺激されてぜん動運動が活発になります。この腸のぜん動運動というのは排便を促すので、老廃物や不純物を体外に排出することができます。
普段から便秘気味だな、と感じる人は要注意です。お通じが悪いと、腸管で作られるセロトニンの量が減ります。このセロトニンは、睡眠の質向上の為にも必要不可欠なホルモンです。朝食を抜くとデットクス効果が落ちるだけでなく、腸管でのホルモン生成の量が減り、睡眠の質の低下にも繋がってしまうのです。
「摂取カロリーを減らす為に」「朝から固形物を食べるのが億劫だから」といった理由で朝ご飯を抜く人もいますが、これは太りやすい体質を作る原因になってしまいます。朝ご飯を食べるということは、実はわたしたちの体内時計を整える大切な役割を担っているんです。
体内時計は1日24時間とは若干のズレがあるのですが、私たちは朝起きて、朝日を浴びたり朝ご飯を食べたりすることで交感神経のスイッチがオンになり、このズレを調整しています。体内時計が整えば、自然と代謝が上がるだけでなく、睡眠から朝起きるまでの間に分泌される成長ホルモンにも良い影響が出るので、糖や脂質の代謝も活発になり、結果として痩せやすい体作りをすることが出来るんです。
次に、朝食をとることで起こりうるデメリットですが、あえて挙げるとすれば、摂取カロリーが過多になってしまう可能性があるという点です。朝食と昼食は午前午後それぞれの活動のエネルギー源となる為、多少はカロリーを多く取っても大丈夫です。しかし、食べ過ぎていいという訳ではありません。
体脂肪になりやすいのは糖質や脂質ですが、タンパク質もエネルギー活動に使われなかった分は脂肪として体に蓄積されてしまいます。タンパク質は体を整えるために欠かせない栄養素なので、積極的に摂ることを意識したいのですが、摂り過ぎてしまうのはNGです。
先ほどお伝えした朝食をとる上でのデメリットですが、これをリカバリーするには摂取カロリーを意識しておくといいでしょう。
20代女性であれば、1日に必要とされるカロリーは平均2000カロリーです。朝から高カロリーな食事になってしまうと、昼食や夕食とのカロリーを合わせた時に、摂取カロリーが消費カロリーを大幅に上回ってしまう可能性があります。また、昼食や夕食を制限する場合、夕食を極端に減らしてしまうと、翌朝のホルモン分泌にも影響が出てしまうので要注意です。
「消費カロリー>摂取カロリー」これを意識できれば、朝食でカロリー過多になるような食事の取り方は防ぐことができます。
少し、補足しておきたいのは、朝食を取らずにいた場合のデメリットについてです。
朝食を抜いてしまうと、昼食までの間、体が「飢餓状態」に陥ります。そうなると危険なことが2つあります。それが、
・筋肉の分解が進む
・昼食での血糖値の急上昇
です。筋肉の分解については後でお伝えしますが、それと同じくらい危険なのが血糖値の急上昇です。
食事で糖質を摂取すると血糖値が上がります。この血糖値を下げる為にインスリンというホルモンが分泌されるのですが、このインスリンは糖分を脂肪に変えてしまうという悪い一面があるんです。血糖値の急上昇は、インスリンの過剰分泌に繋がって体脂肪のつきやすい体になってしまいます。
すなわち、朝食を抜いた状態で昼食を食べるということは、飢餓状態の体に栄養を取り入れることになるので、次にいつ栄養が入ってくるか分からないと脳が錯覚し糖質や脂質、タンパク質が通常通りエネルギー代謝されず体脂肪として体に蓄えられてしまいます。併せて、血糖値の急上昇も起こるので、より一層体脂肪を溜め込みやすい体になってしまうのです。
痩せ体質を作るために、朝ご飯の中で積極的に取り入れたいポイントがあります。
それが以下の3つです。
・低糖質
・高タンパク
・体を温める食材
それでは、これらを一つずつ解説していきます。
先ほどもお伝えしたように、朝ご飯は1日の活動のエネルギー源となるため、必ず取るようにしましょう。特に、朝ご飯では糖質も摂取する必要があります。糖質は脳を働かせるために必要です。朝から糖質を抜いた食事を行うと、午前中の勉強や仕事のパフォーマンス能力が低下します。
糖質は摂る必要がありますが、白米をたくさん食べていいというわけではありません。糖質を上手にコントロールするなら、低糖質のものを選びましょう。お米派であれば玄米や雑穀米を、パン派であれば全粒粉やライ麦のパンを選ぶと糖質を抑えることができます。
タンパク質も積極的に摂りたい栄養素です。わたしたちは、寝ている間もエネルギー活動が行われています。なので、朝起きた時は胃の中も空っぽの栄養不足状態。そこでタンパク質を摂ることで、日中のエネルギー活動を開始していくのですが、朝ご飯を抜いてしまうと体内が飢餓状態になってしまい、筋肉の分解を始めてしまうのです。
筋肉が分解されてしまうと、基礎代謝も下がりますし、運動した時の脂肪燃焼の効率も悪くなります。加えて筋肉は血行促進にも欠かせない存在です。筋肉は全身に血液がめぐる為のポンプの役割をしています。その筋肉が分解されてしまえば、血行不良になり「冷え」の原因にもなり兼ねません。
その他にもタンパク質は、良質な睡眠の基になるトリプトファンというホルモン分泌に欠かせない役割を果たします。このトリプトファンは朝には必ずゼロになり、食事で取り入れるタンパク質を基に生成されていきます。ですので、朝から高タンパクなものを意識的に摂ることで、筋トレなどを行った後の筋肉の形成や、夜に質の高い睡眠を取るのに欠かせない体内環境を整えてくれるようになります。
朝から高タンパクなものをとるということは、代謝アップ・脂肪燃焼・血行促進・睡眠の質向上と体にとってプラスなことばかりなのです。
痩せる体を作る上で、最も気をつけたいことの一つに「冷え」があります。
女性は特に、冷えやすい体の人が多く、この冷えを改善しないことには、効率的なダイエットに結びつかないと言われるほどです。日中は活動を行うことで、自然と代謝は上がっていきますが、この代謝をいかに早く上げることができるかというのも、ダイエットのポイントです。
朝から、体を温めるような食事を取ることで、体の内側から温かくなり、効率的な代謝アップに繋がります。起きたらまずはお白湯を飲むのがオススメです。朝から食事を取る気分になれないな…という人も、お味噌汁やスープからだと始めやすいですね。具材に高タンパクなものを入れたりすれば、一石二鳥です。
朝ご飯で取り入れるべきポイントが分かれば、あとは実践に移すのみです。
ここでは、和食編と洋食編に分けて、痩せる朝ご飯のメニュー例を紹介していきます!
和食であれば、
・お味噌汁(=体を温める)
・雑穀米(=低糖質)
・納豆(=タンパク質)
・卵焼き(=タンパク質)
が理想的です。お味噌汁には、豆腐やワカメ、きのこ等を入れてタンパク質や食物繊維も一緒に摂りましょう。
低糖質や高タンパクと同じくらい意識したいのが、ビタミンB群。これらは、脂質をエネルギーに変えてくれるサポート役を担います。ビタミンB群で朝食に取り入れやすいのは、バナナや納豆、卵がオススメです。
朝はサラサラと食べやすいものがいいという人は、卵かけご飯でもOKです!実は、生卵は加熱調理した卵焼きよりも消化吸収がスムーズなんです。少しだけお醤油をかけてササッと食べられる卵かけご飯。実は痩せる朝ご飯にはピッタリのスペシャルメニューなんです。
朝は、パン派という人もいるでしょう。パン派の人は、
・野菜たっぷりのスープ(=体を温める)
・ライ麦パン(=低糖質)
・ヨーグルト(=タンパク質)
・ゆで卵(=タンパク質)
これらがオススメです。食パンは真っ白のものよりも、全粒粉やライ麦など茶色のものを選ぶのがポイントです。
炭水化物であるご飯やパンは、ダイエット中は敬遠されがちですが炭水化物もとても大切な栄養素で、バランス良く摂ることが大事です。しかし、白米や食パンなど、精白されているものはミネラルや食物繊維などの栄養素がかなり削ぎ落とされています。
玄米や雑穀米、全粒粉のパンや麺類は、精製される前の栄養素が多く残っているものばかりです。同じ炭水化物を食べるでも、体に及ぼす影響は全く違います。この点は、是非、意識してみてください。
洋食編でもビタミンB群は朝ご飯に取り入れることが可能です。ツナにはビタミンB6が豊富なので、ツナマヨにしてからトーストに塗って食べるのがオススメです。
また、ビタミンB群と同じくらい大事なサポート役を担うのが、ミネラルです。ダイエット中は食事制限や摂取カロリーを意識するあまり、ビタミン・ミネラルが不足しがちと言われています。ミネラルも意識して摂取しましょう。
ミネラル豊富なアボカドは洋食に取り入れやすい食材です。パンに薄くマヨネーズを塗って、アボカドスライスを乗せてからトーストすれば、単体で食べるよりも非常に食べ応えがあり、満腹感も感じられますよ。
今回は、痩せる体質を作るために朝ご飯がいかに大切なのかを解説しました。ダイエットをしていると、よくあるのが食事を抜いたり、糖質カットを行ったりする減量の方法です。
ダイエットの基本は体を整え、体質を改善することが第一歩です。痩せ体質になっていない体で行う無理なダイエットは、体の不調を招きます。今回の記事を参考に、まずは朝ご飯を見直して痩せる体作りをしていきましょう。