「花粉症皮膚炎」という言葉をご存知でしょうか?花粉症と言うとくしゃみが出る、目がかゆい、鼻水が出る、などといった症状が代表的ですが、アレルギーを持つ人が増えているのと比例して「花粉症皮膚炎」になる人も増えています。乾燥肌や敏感肌の人ほど花粉症によるお肌のトラブルが出てきやすいと言われています。花粉症の時期にお肌のかゆみがあったり、デリケートになってしまう人は花粉症による肌トラブルが考えられます。今回はそんな花粉症によるお肌のトラブルについてお伝えしていきます。
目次
2.花粉症肌トラブルの症状
2-1.かゆみ
2-2.赤み・赤い発疹
2-3.ヒリヒリ
3.花粉症肌トラブルの原因
3-1.乾燥や水分不足によるバリア機能の低下
3-2.アレルギー反応
3-3.マスクやティッシュの刺激
5.花粉症肌トラブルが起きたときは
5-1.冷やす
5-2.水分補給
5-3.アレルゲンを避ける
6.花粉症肌トラブルの時のスキンケア方法
6-1.すすぎの温度は低めにすること
6-2.ベースメイクは必ずすること
6-3.汚れをしっかり落として水分補給をしっかりすること
7.花粉症肌トラブルを予防するためには?
7-1.睡眠をしっかりとる
7-2.腸活をして免疫力をアップする
7-3.毎日のスキンケアをしっかりする
花粉症の肌トラブルとは、花粉によってアレルギー反応を起こし、お肌にかゆみや赤み、発疹などが出ることです。食べ物やハウスダスト、動物などがアレルゲンになるのと同じように花粉によるアレルギー反応を引き起こします。これが鼻水やくしゃみ、目のかゆみになって現われるのが一般的な花粉症の症状ですが、アレルギー反応を起こしていることによりお肌に付着した花粉が原因でお肌にかゆみや赤みなどの症状が出てきます。乾燥肌や敏感肌の人に起こりやすいのですが、花粉症の人は花粉症皮膚炎を引き起こしやすいと言われています。花粉の影響を抑えるためにマスクをすることもお肌の刺激になるので、花粉症皮膚炎になっている状態でマスクをすることでかゆみや赤みヒリヒリなどにつながる可能性があります。花粉症皮膚炎は花粉の時期に毎年起こりやすく、症状も様々なので毎日のスキンケアによってお肌のコンディションはできるだけ整えておくことが大切です。
次に花粉症による肌トラブルの症状がどのようなものかお伝えしていきます。花粉による肌トラブルは一般的に「花粉症皮膚炎」と言われているものです。
2-1.かゆみ
花粉症による肌トラブルの大きな症状はかゆみです。花粉が目に入ると目がかゆくなったり鼻に入ると鼻水やくしゃみになったりするのと同じで、花粉がお肌に付着することでお肌にかゆみが出てきます。むずむずしたり痒くなってしまうのでメイクをしている上からではどうしようもできない時もあります。
2-2.赤み・赤い発疹
次に花粉症による肌トラブルとして出てくるのが赤みや赤いプツプツとした斑点のような発疹です。これは花粉が付着したところが刺激になり赤みが出てきやすくなっている状態です。特に目の周りや口のまわりなど皮脂が少なくお肌を守る力が弱いところには出てきやすく、マスクの摩擦を受けやすい頬骨の上も赤みが出やすい部分です。これは花粉による肌トラブルだけでなく敏感肌の人は常に出てきやすい症状ですが、花粉が付着するとさらに悪化しやすくなります。
2-3.ヒリヒリ
花粉症による肌トラブルが起きた時はヒリヒリすることがあります。これは花粉による刺激でお肌のバリア機能が低下し、刺激に弱くなっている状態です。ヒリヒリする時にはお肌を守る役割が低下しているので、メイクをすることや洗顔をすること、マスクをすること、その全てが刺激になってしまいます。ヒリヒリしている状態の時は刺激に弱くなっている状態なので、摩擦が加わらないように意識しましょう。
花粉症によるお肌のトラブルの原因は花粉ですが、なぜ花粉がお肌のトラブルにつながってしまうのでしょうか?次は花粉症による肌トラブルの原因についてお伝えしていきます。
3-1.乾燥や水分不足によるバリア機能の低下
最初に考えられる原因としては「乾燥や水分不足によるバリア機能の低下」です。もともとアレルギー体質やお肌がアレルゲンに反応しやすい肌質だと、水分と脂分でできるお肌を保護するバリア機能が低下しやすくなっている状態です。乾燥肌や敏感肌の場合バリア機能が低下している状態なので、花粉が付着することにより「花粉症皮膚炎」を引き起こしてしまいます。鼻水や涙を止める花粉症の飲み薬には水分を止める作用がある成分が含まれていることがあり、花粉症の薬を服用しているとお肌が乾燥しやすくなる傾向があります。水分が不足し乾燥している状態のところに花粉が付着することでかゆみや炎症などが起きやすくなってしまいます。
3-2.アレルギー反応
花粉症による肌トラブルの一番の原因はアレルギー反応です。花粉だけでなく排気ガスやホコリ、PM2.5など空気中の成分やアレルギーに反応しやすい人は花粉にも敏感に反応してしまいます。目や鼻だけでなくお肌にアレルギー反応が起きたときに花粉症による肌トラブルにつながります。
3-3.マスクやティッシュの刺激
花粉症による肌のトラブルの原因として、予防のために使っているマスクや、くしゃみ鼻水などを拭き取るティッシュでも摩擦が生じ刺激になってしまっている恐れがあります。マスクは外出するときには使用する時間が長いので仕方がないですが、花粉症の人にとっては鼻をかんだりするのは鼻水が出てくるので仕方のないことです。刺激が少ない種類のティッシュを使用していたとしても、一日に何回も鼻をかむことにより鼻の周りが刺激を受けて乾燥してしまったり、赤みが出てしまうなどトラブルが起きやすくなってしまいます。
花粉の中には肌トラブルを起こしやすい種類があります。一般的にスギ花粉やヒノキなどが花粉症を起こす原因であると考えられていますが、スギやヒノキ以外にもシラカバやハンノキ、ヨモギ、ブタクサなどがアレルギーを起こしやすいと言われています。日本ではスギ花粉が多いですが花粉症を起こしやすい花粉は花粉症による肌トラブルも起こしやすいと言われています。春だけではなく秋にも花粉は多いので、花粉による肌トラブルも多いです。花粉は種類が豊富で1年中飛散しているので花粉による肌トラブルも1年中発症する可能性があります。
花粉症による肌トラブルが起きた時には、少しでも違和感を感じたらすぐに対処することがポイントです。毎日花粉を受ける量も違ったり、お肌の水分量も変わります。ただでさえお肌の状態がとても不安定になっている時なので、一日一日しっかりとケアをしてお肌のコンディションを整えておくことが大切です。ここでは花粉症による肌トラブルが起きた時の対処法をお伝えしていきます。
5-1.冷やす
花粉症による肌トラブルが起きたときは、とにかく冷やすことが最優先です。かゆみや赤み、ヒリヒリ感などが起こる場合が多いので、冷やして鎮静します。温かくなることで血行が良くなりかゆみが増してしまったり、赤みが出やすくなってしまったりすることがあるので、花粉症による肌トラブルが起きていると感じた時や、少しでも違和感を感じるときは冷やすことが大切です。また外に出たときだけではなくお風呂上がりや運動をした後など体温が上がるとお肌にもトラブルが出てきやすくなるので、気になったらすぐに冷やすことをお勧めします。
5-2.水分補給
花粉症による肌トラブルの対応として次におすすめなのが、水分補給です。水分が足りていない乾燥している状態はバリア機能が低下しやすくなっています。水分が不足すると皮脂分泌が活発になるため水分と皮脂のバランスも崩れてしまいます。お肌の水分量を上げることでバリア機能が正常に機能するようになります。水分量が多いお肌は花粉や他の刺激を受けても肌トラブルにつながりにくいです。水分量が低下することは、花粉症による肌トラブルだけでなく他の肌荒れなどにもつながってしまうので、水分補給は常に意識しておくことが大切です。
5-3.アレルゲンを避ける
花粉が飛散している時にはアレルゲンである花粉を避けることは難しいと思いますが、できるだけアレルゲンを避けるように意識することも大切です。外出しないといけない時はマスクやメガネをしたり、帽子をかぶったり、服もニットなどの花粉が付着しやすい素材のものより、ポリエステルなどの花粉が付着しにくい素材のものを選ぶようにしましょう。外から帰ってきたら玄関で上着を脱ぎ、軽くほこりを払うなどして家の中に入ることをおすすめします。花粉が多い場所にはなるべく行かないようにするなど完全に遮断することは難しいですが、できるだけ避けた生活をするようにしましょう。
次は花粉症による肌トラブルが起きたときのスキンケア方法をお伝えしていきます。花粉の刺激を受けているお肌は花粉だけでなくマスクやティッシュなどの刺激もありバリア機能が低下しているので、とにかくデリケートなお肌の状態です。常にお肌は優しく扱うことが大切ですが、花粉症よる肌トラブルが起きている時にはさらに意識して優しく扱ってあげてください。
6-1.すすぎの温度は低めにすること
これは花粉症による肌トラブルが起きた時の対処法のところでお伝えしたように、とにかく冷やすことが大切です。洗顔の時のすすぎの温度も通常の肌であれば人肌ぐらいの温度が理想ですが、花粉症による肌トラブルが起きているときは水に近いぬるま湯ですすぐことが大切です。温かいお湯ですすいでしまうとお肌に必要な脂分が流されてしまうため乾燥しやすくなり、皮脂分泌が活発になってしまいます。そしてお湯で顔を洗うことにより温まってかゆみが出てしまう可能性があります。そのためいつもよりも低い温度ですすぐことを意識しましょう。洗顔後につっぱり感がある時には水分不足や乾燥のサインなので特にすすぎの温度に注意して、洗顔後は素早く化粧水をつけるようにしましょう。使用する化粧水も鎮静効果の高いものがおすすめです。
6-2.ベースメイクは必ずすること
花粉症による肌トラブルが起きている時にメイクをすることは不安だという人もいると思います。確かにお肌の状態が不安定なのでメイクをすることがお肌の負担になってしまったり、メイクを落とす時のクレンジングや洗顔も刺激になってしまう可能性はあります。しかしメイクをしないですっぴんのまま外出することにより花粉が素肌に付着した時にかゆみや赤みが出やすくなってしまう可能性があります。外出するときは日焼け止め、下地、ファンデーションなどベースメイクはしっかり塗って花粉が素肌に直接付着しないように気をつけましょう。敏感肌用のお肌に負担の少ないメイク用品を使い、落とすときのクレンジングや洗顔も低刺激の物を選ぶようにしましょう。
6-3.汚れをしっかり落として水分補給をしっかりすること
花粉症による肌トラブルが起きているときは目には見えない花粉がお肌に付着している状態です。そのため一日の終わりにはクレンジングと洗顔を念入りに優しく行い、汚れをしっかり落とすことが大切です。メイクをしていてもしていなくても一日の終わりには必ずクレンジングをして毛穴の中の汚れをしっかり落とすようにしましょう。花粉は目には見えないほど粒子が細かく、顔に付着すると毛穴に詰まってしまっている可能性があります。花粉症による肌トラブルが起きている時はデリケートになっている状態なので、摩擦が起こらないように汚れだけをしっかり落とすようにしましょう。
〈花粉症による肌トラブルにおすすめの化粧品〉
かゆみ |
赤み |
ヒリヒリ |
発疹 |
おすすめ度 |
|
化粧水 |
◎ |
◎ |
◎ |
◯ |
★★★★★5点 |
美容液 |
◯ |
◎ |
△ |
◯ |
★★★☆☆3点 |
乳液 |
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
★★★★☆4点 |
パック |
◎ |
◯ |
△ |
△ |
★★★☆☆3点 |
最後に花粉症による肌トラブルを予防するための方法をお伝えしていきます。花粉症の人も花粉による肌トラブルを予防するために今から自分で出来ることはしておきましょう。予防するために意識しておけば花粉症による肌トラブルも最低限に抑えられる可能性があります。
7-1.睡眠をしっかりとる
アレルギー症状は免疫力が低下している時などに起こりやすいと言われています。そのためストレスや睡眠不足の時はお肌も不調になるので花粉症による肌トラブルが起きやすいと言われています。人間は寝ている間にその日に傷んだ箇所を修復していると言われているので、睡眠不足が続いていると毎日修復しきれない状態が続いてしまい、刺激からお肌を守る力も低下しやすくなってしまいます。花粉による肌トラブルに限らずお肌の調子が不安定な時は、規則正しい生活を心がけて免疫力を高めていくように意識しましょう。
7-2.腸活をして免疫力をアップする
お肌のコンディションは腸の影響を受けやすいと言われています。腸が弱い人や腸にいる在住菌の数が少ない人は免疫力が低下しやすいと言われています。そのため納豆やキムチ、ヨーグルトなど発酵食品を意識して多く取るようにしたり、食物繊維や海藻なども摂るようにすると効果的です。睡眠をしっかり取ることや規則正しい生活をするということと共通していますが、規則正しい食生活も免疫力を高めていくために大切です。
7-3.毎日のスキンケアをしっかりする
お肌の状態は生活や食生活はもちろん、自分で毎日しているスキンケアでも大きく左右されます。毎日のスキンケアはしっかり教えてもらう機会が少なく、自己流でのスキンケアになっていることが多いです。そのため間違ったスキンケアを続けていたり摩擦が生じるようなゴシゴシこする洗顔をしている人も多いです。水分量と皮脂のバランスが悪くなるとバリア機能が低下し、少しの刺激にも弱くなってしまいます。花粉症による肌トラブルが起きる前から毎日のスキンケアをきちんとしてお肌のコンディションをよい状態に整えておくことが大切です。
今回は花粉症による肌トラブルについてお伝えしてきましたがいかがでしたでしょうか?花粉症の人口がふえているのとともに花粉症皮膚炎の人口も増えてきています。これは乾燥肌や敏感肌の人が多くなっていて、花粉による刺激からお肌を守る働きが低下しているからだと言えます。花粉症はアレルギーなのでお肌のコンディションもとても左右されます。花粉の季節が来る前からスキンケアや生活を整えてバリア機能を高める意識をしていきましょう。