お肌のコンディションは環境や生活、食生活やホルモンバランスによって左右されています。女性は特に生理の前後や妊娠・出産など女性特有のホルモンバランスの乱れによってお肌のコンディションが悪くなることが多くあります。思春期に皮脂分泌が活発になりニキビができやすいというのと同様に、更年期にもその時ならではのお肌のトラブルがあります。今回は更年期の肌トラブルについてお伝えしていきます。
目次
1.更年期の肌トラブルとは?
2.更年期の肌トラブルの種類
2-1.シミ
2-2.シワ
2-3.たるみ
3.更年期の肌トラブルの原因
3-1.ホルモンバランスの乱れ
3-2.乾燥
3-3.紫外線
4.更年期の肌トラブル時のスキンケア方法
4-1.クレンジング・洗顔
4-2.水分補給・保湿
4-3.紫外線対策
5.更年期の肌トラブル対処方法
5-1.水分補給
5-2.高保湿の乳液やクリーム
5-3.パック
6.更年期の肌トラブル予防法
6-1.規則正しい生活・食生活
6-2.正しいスキンケア
6-3.紫外線対策
7.まとめ
1.更年期の肌トラブルとは?
更年期の肌トラブルとは、更年期を迎えることによりホルモンバランスが乱れて起こる肌トラブルのことです。若い頃には気にならなかった老化が原因で起こる肌トラブルで、水分を維持する能力が低下したり、長年蓄積した紫外線が原因で起こります。エイジング肌と言われ、加齢が原因での肌トラブルが多く発生してきます。更年期に起こる肌トラブルは若い頃と同じケアでは良いコンディションを維持することができません。その時のお肌の悩みに合わせたスキンケアにシフトチェンジしていくことが大切です。更年期による肌トラブルはどんなに若い頃からしっかりしたスキンケアをしてきても避けることはできません。老化をしないお肌の人はいないのです。しかし少しの意識で予防することができたり、同じトラブルが起こるのも遅らせることができます。更年期は避けることができませんが、自分のスキンケアや意識次第で良い状態のお肌を維持することができるので、今回はその原因や予防法、更年期のスキンケアをお伝えしていきます。
2.更年期の肌トラブルの種類
次に更年期の肌トラブルの種類をお伝えしていきます。長年積み重ねてきた生活環境やスキンケアが原因で起こることもあったり、どんなにスキンケアをしっかりしてきても起きてしまうトラブルもあります。気になっていた肌トラブルが更年期に目立つようになるケースもあります。
2-1.シミ
まず第一に更年期の肌トラブルというとシミが挙げられます。シミは長年蓄積されてきた紫外線が原因で起こります。またホルモンバランスの乱れにより肝斑(かんぱん)ができやすくなったり、今まであったシミが濃くなったりすることもあります。若い頃から数十年かけて蓄積されてきた紫外線をお肌は記憶しています。それが再度紫外線を浴びることが原因となってシミができ、お肌の表面に出てきてしまうことで目立つようになります。また日本人のお肌は色が白く皮膚が薄い人が多いので、長年積み重ねてきた摩擦などでもシミが増えてしまいます。
2-2.シワ
次に更年期に多いお肌のトラブルと言えばシワです。これは目尻や口元、ほうれい線などの弾力やハリを失うことがシワにつながってしまいます。これは加齢による水分不足もありますし、コラーゲンが減少することが原因でも起こります。乾燥や水分不足が原因で起きていた目尻や口元の小じわと違い、おでこや眉間など水分補給で改善されるわけではない真皮層にまで届く深いシワが刻まれてしまいます。
2-3.たるみ
シミやシワに続いて更年期の肌トラブルとして多いのがたるみです。これはシワと原因が似ているところもありますが、年齢により水分やコラーゲン、ハリを失い重力に逆らえず下に下にお肌が流れていってしまい、たるんでしまいます。フェイスラインのたるみは見た目も老けた印象になってしまいます。目元や口元がたるむことにより、顔全体が下がって老けた印象になってしまいます。
3.更年期の肌トラブルの原因
次は更年期の肌トラブルはなぜ起きるのかという原因についてお伝えして行きます。自身で長年積み重ねてきたケアが原因で肌トラブルが起きてしまうこともありますが、更年期の肌トラブルは自分ではどうしようもない部分もあります。
3-1.ホルモンバランスの乱れ
更年期の肌トラブルの原因の多くはホルモンバランスによるものが大きいです。これは更年期になりエストロゲンという女性ホルモンが減少することで起こります。エストロゲンが減少することにより水分を維持する能力やコラーゲンが減少します。コラーゲンが減少することによりハリや弾力を失い、シミ・シワ・たるみの原因になってしまいます。ホルモンバランスは自分の努力ではどうしようもない部分もありますが、エストロゲンの減少はハリや弾力を保つのに重要な役割を果たしているので、スキンケアで少しでも維持する努力が必要です。
3-2乾燥
次に更年期の肌トラブルの原因として挙げられるのが乾燥です。今お肌が乾燥しているという女性が多く、10人いたら7.8人は乾燥肌と言われています。更年期を迎えることにより水分補給をする能力が低下します。もともと乾燥気味だったお肌が水分不足でさらに乾燥しやすくなります。乾燥はすべての肌トラブルの始まりと言われているので、水分が不足し乾燥するところからシミやシワ、クマ、くすみなど老化をしているお肌に見えてしまいます。
3-3紫外線
次に更年期の肌トラブルの原因として上げられるのは紫外線です。ホルモンバランスが乱れている時は通常の状態よりも紫外線を吸収しやすくなります。さらに乾燥していると紫外線の吸収率もアップしてしまいます。長年積み重ねてきた紫外線がお肌に蓄積し、紫外線を浴びることによってシミが増える原因になってしまいます。さらに更年期になるとお肌の生まれ変わりも遅くなっているのでお肌に紫外線が蓄積しやすくなってしまいます。外仕事や外に出る機会が多い人ほど紫外線が蓄積しシミになる可能性が高いので常に意識しておきましょう。
4.更年期の肌トラブル時のスキンケア方法
次は更年期の肌のトラブルが起きたときのスキンケア方法をお伝えしていきます。毎日行うスキンケアですがそのスキンケアが自分の肌を作っています。気になる部分が出てきたら毎日行うスキンケアも一度見直してみましょう。
4-1.クレンジング・洗顔
クレンジングや洗顔はスキンケアの中でも一番大切です。理由はスキンケアの基本は「汚れを落とすこと」だからです。クレンジング洗顔がしっかりできずに汚れが落とし切れず、肌のトラブルが起きてしまう人も多いです。特に注意する部分は、ゴシゴシこする摩擦が起こるようなクレンジング洗顔は絶対にやめましょう。特に40代以降になると自分にかける時間が取れず、急いでスキンケアをするという人が多く見られます。自分のスキンケアが原因で肌トラブルにつながる可能性もあるので、クレンジングと洗顔はとにかく優しく労って自分のお肌に愛情をかけるように行いましょう。
4-2.水分補給・保湿
次に重要なのが水分補給と保湿です。年を重ねるにつれて水分を維持する力が弱くなり、乾燥しやすくなります。一度乾燥し始めると何を塗ってもどんなに水分補給をしても水分維持が難しい状態になります。更年期の肌トラブルはホルモンバランスの乱れによってコラーゲンが減少して起きていることが多く、水分や潤いを維持する能力も低下しています。そのためいつも以上に水分補給と保湿を念入りにしていくことが大切です。
4-3.紫外線対策
次に更年期の肌トラブルのスキンケアとして大切なのが紫外線対策です。ホルモンバランスが乱れている時は特にシミやそばかすができやすい時と言われています。長年浴び続けてきた紫外線は、お肌に蓄積していて次に紫外線を浴びた時にシミができると言われています。シミや肝斑ができやすく、もともとあったシミも濃くなりやすいので紫外線対策は念入りにしておきましょう。外出しない時であっても日焼け止めだけはしっかり塗るようにして、屋外に行くときには日焼け止め、下地、ファンデーションなどベースメイクはきちんとしておきましょう。
〈更年期の肌トラブルにおすすめの化粧品〉
シミ |
シワ |
たるみ |
くすみ |
おすすめ度 |
|
美容液 |
◎ |
◎ |
◯ |
◯ |
★★★☆☆ 3点 |
パック |
◯ |
◎ |
◎ |
◎ |
★★★★★5点 |
乳液 |
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
★★★☆☆3点 |
クリーム |
◎ |
◯ |
◎ |
◎ |
★★★★☆4店 |
ナイト クリーム |
◎ |
◎ |
◎ |
◎ |
★★★★★5点 |
5.更年期の肌トラブル対処方法
次は更年期に肌トラブルが起きてしまった場合の対処法についてお伝えしていきます。特にお肌が敏感になったり不安定になりやすいときなので、いつもと少しでも違うなと感じたら早めに対処するようにしましょう。違和感を感じた日から2. 3日のケアでその後の肌のコンディションを左右すると言われています。
5-1.水分補給
更年期の肌トラブルが起きたとき、まず一番最初に大切なのが水分補給をしっかりすることです。これは化粧水による水分補給と水を飲むなどをすることによって体内の水分を補うことが大切です。お肌のトラブルの多くは水分と皮脂のバランスが崩れることから始まります。これは更年期でもよくあるケースで、更年期はホルモンバランスの乱れによりコラーゲンが不足してハリや潤いも不足している状態です。いち早く補給する方法として水分補給は絶対必須です。頬が敏感になることが原因で起こる赤みやヒリヒリなど、敏感になっているときにも水分補給は効果的です。
5-2.高保湿の乳液やクリーム
更年期の肌トラブルの対処法として乳液やクリームなどいつもよりも高保湿なものにすることもおすすめです。通常の水分不足や乾燥と比べて更年期の肌トラブルはホルモンバランスが影響しているので、通常よりも念入りなお肌の深部の保湿が大切です。アンチエイジング向けのアイテムやナイトクリームなども効果的です。浸透率が高いものを選ぶようにしましょう。
5-3.パック
高保湿の乳液やクリームと似ていますが、浸透率の高いパックも効果的です。スペシャルアイテムとして週に1回くらい使用するのがオススメです。コラーゲンやヒアルロン酸などアンチエイジングにオススメの成分が配合されているものを使うとさらに効果的です。パックは種類によってはリフトアップ効果のあるものや引き締め効果の高いものもあるので更年期のたるみケアにはおすすめです。更年期のお肌はくすみなども起こりやすいので美白効果も期待でき全体的に明るいお肌になります。
6.更年期の肌トラブル予防法
最後に更年期の肌トラブルを予防する方法をお伝えしていきます。老化や更年期は自分でどんなに気をつけていても防げないこともあります。普段からお肌のコンディションを整えておくことで肌トラブルを予防していきましょう。
6-1.規則正しい生活・食生活
お肌のコンディションは普段の生活習慣や食生活でできています。更年期の不安定な状態に負けないお肌作りをするために、普段の生活習慣や食生活を整えておくことが大切です。例えば睡眠不足が続いたり、不規則な食生活では免疫力も低下し肌トラブルに繋がってしまいます。普段から規則正しい生活や食生活を意識しておきましょう。また疲れやストレスも免疫力の低下に繋がるのでストレス発散やリフレッシュすることも意識していきましょう。
6-2.正しいスキンケア
更年期の肌トラブルを抱えている人の多くは家事や育児、仕事に追われているうちに毎日のスキンケアがおろそかになってしまっていたという人もいます。毎日のスキンケアは自分しかできないので念入りにするのも雑にするのも自分次第です。正しいスキンケアの方法がわからずに適当なケアを続けていると、それが未来の自分のお肌になるので正しいスキンケア方法を身につけて毎日続けておくことが更年期の肌トラブル予防にも繋がります。更年期のお肌はより念入りなスキンケアが大切なので、長年続けてきたスキンケアを一度しっかり見直してみることも大切です。
6-3.紫外線対策
更年期のお肌のトラブルはシミやシワなど長年蓄積した紫外線によるものが多く関係してきます。毎日の紫外線対策は気を抜かずに行うことが大切です。過去に蓄積した紫外線も今年浴びた紫外線も、どちらもシミの原因になってしまいます。真夏や海や山に行く時だけでなく、毎日紫外線対策は必ず行いましょう。生活紫外線を予防しておくことも更年期の肌トラブルを防ぐのにも繋がります。
7.まとめ
今回は「更年期のお肌トラブル」についてお伝えしてきましたがいかがでしたでしょうか?更年期を迎えることでホルモンバランスが不安定になり様々なトラブルに繋がってしまうのですが、お肌の老化を感じることが多くなるのもこの時期が多いです。しかし、更年期を迎えても年を重ねても美しい人も多いです。自分のスキンケアや予防次第で美しく年を重ねていけるので、できることから続けていきましょう。